概略

魔導書大戦RPGの名を冠する、冒険企画局のサイコロフィクションシリーズ第四弾。
PCは魔法使いとなり、禁書と呼ばれる悪しき魔導書や、人間界と魔法界のバランスを崩す書籍卿などによって引き起こされる魔法災厄を解決するために活動します。

様々な種類の魔法使いになることができ、詠唱もルールの範疇で行うことができるなど、RPを全力で楽しめる一作となっています。
サイコロフィクションシリーズの特技表を用いた簡易な判定方法に加え、戦闘のシステムが独特であることなどによってかなりの差別化が図られているのが特徴的です。

独特なシステム

ここでは、マギカロギアにおける特殊なシステムとして、ここでは「アンカー」「呪句」の2つについて紹介します。

アンカー

PCである魔法使いは、単独では人間界に存在していることができません。
魔法使いの存在を人間界に繋ぎ止める錨となる、魔法を知らない一般人との運命の結びつきが必要になります。
この一般人の存在のことを「アンカー」と呼びます。
魔法使いは人並み外れた能力を持っているものの、アンカーがいなくなれば世界に存在し続けることができなくなり、記憶諸共消滅してしまいます。

そして、魔法使いの身に何か悪いことが起これば、それはアンカーの身に振り注ぐことになります。
作者の河嶋氏の名付ける所によれば「鬱展開自動生成システム」と呼ばれるもので、自分の失敗がアンカーの幸福と命を脅かすことになるのです。
自分が傷付くよりもよっぽどダメージを受ける人もいるのではないでしょうか?

また、アンカーに力を借りることによって、様々な特別な力を発動することができる「運命の力」などのシステムも付随しています。
これらを使うことによって、NPCであるアンカーをより彩ることができるのです。

呪句

インヴォケーションヴァースと読みます。(リピート・アフター・ミー)
これは呪文の詠唱をルールに落とし込んでいる存在で、セッション中に3回まで使用することができます。
自身の魔法を発動する際などの特定のタイミングで詠唱を行うことによって、その判定にプラスの補正をつけたり、相手の抵抗にマイナスの補正をつけたりすることができるのです。
ルールブックに記載されている呪句を使う事もできるだけでなく、オリジナルの呪句を詠唱することもできます。
より一層魔法使いとしてのRPに没入できるでしょう!

ルールブック類

現在マギカロギアに関するルールブックとして発売されているのは主に5冊あります。
が、基本的なプレイのみを行いたいというのであれば、内1冊を購入するだけで問題ないため、サプリメント沼は浅い方です。

『魔導書大戦RPG マギカロギア』

最初に発売されたルールブック。
新書サイズのルールブックで、基本的なデータが記載されている他、秀逸なリプレイが付属しています。
データ面はあまり多いとは言えないため、この1冊だけで再現できる魔法使いの幅はあまり広くはありません。

『マギカロギア リプレイ 幻惑のノスタルジア』

2冊目のルールブック。
『魔導書大戦RPG マギカロギア』の続きにあたるリプレイがメインコンテンツで、それに加えて多くの魔法データなどが追加されます。
機関所属ルールが追加される他、追加される魔法が100種類以上と多く、幅の広い魔法使いを作りたいなら欲しい1冊です。

『マギカロギア リプレイ 大夢消滅』

3冊目のルールブック。
『マギカロギア リプレイ 幻惑のノスタルジア』の続きにあたるリプレイがメインコンテンツで、それに加えて幾つかの魔法とルールが追加されます。
魔法の追加自体はあまり多くないものの、PCロストに関係するようなルール部分が追加されており、より一層「魔法使いの死」に向き合いやすくなっているのがポイントでしょうか。
リプレイが目当てなのでなければ、どちらかというとGM向けの1冊です。

『マギカロギア 基本ルールブック』

上記三冊に記載されていたルール部分をまとめた1冊。
さらに加えてルールの追加や改訂なども行われており、GMにとってもPLにとっても、これ1冊でプレイが可能になります。
リプレイが読みたい! というのでなければ、基本的にはこの1冊を持っておくのが良いでしょう。
目玉は索引で、特別な読み方から引くことができるルビ索引が存在しているのがマギカロギアならではと言った感じがします。

『マギカロギア リプレイ 哲学戦線』

基本ルールブック発売後に発売された初めてのリプレイ。
旧図書館を扱うリプレイとなっており、世界観の拡張が中心です。
遺失魔法という、すでに失われてしまった魔法の追加が行われるデータ部分も含まれています。
また、「旧図書館」でのシナリオを作るために必要となるデータも含まれます。

『マギカロギア シナリオ集 黄昏選書』

24本ものシナリオが収録されている、本格的なシナリオ集。
シナリオ作成者には他の冒険企画局ルールの執筆者などが含まれており、クオリティも折り紙つき。
また、シナリオだけでなく、「種族」や「堕落」といったようなオプショナルルールが追加されている他、既存の機関や汎用の魔法も100種類近く追加されています。
シナリオ集の魔法ながら、そこまでピーキーではなくバランスを崩すものでもないため、導入しやすいのが特徴です。
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